クールジャパンを世界に発信する--経産省が手掛ける官民出資の新会社の狙い
http://japan.cnet.com/interview/35031364/

「クールジャパン」と聞いてまず思い出すのが、NHKworldで放送され
ているバラエティ番組です。
ここ中国でもホテルでは、NHKworldTVが観れることもあります。
NHKworldは基本外国人に向けて制作された番組なので、クールジャ
パンは、司会の鴻上尚史さん、リサ・ステッグマイヤーさんの日本語
まで英語に吹き替えられてますｗ

もちろんアニメ『タッチ』のヒロイン朝倉南の声優日髙のりこさん、
アニメワンピースのゾロの声優中井和哉さんの声も英語ふ吹きかえら
れているので、聞くことができませんｗ
（どうでもいい話ですが・・・）
※華南地区深センでは「NHKワールド・プレミアム」が観れました
　こちらは完全日本語版です！

ちなみにこのNHKworldも検閲が働いていて、ニュースで尖閣諸島の事
や天安門等について話題になると、しばらく「衛星信号切断」という
画面になって放送見れなくなりますｗ

ほんの少しだけ「あ！中国の話題だ」ってTV観てると、突然画面が真っ
暗になって、「衛星信号切断」という画面に、そして数分すると元に
戻ります。

このような場面に出くわすと、やっぱり中国はあらゆる情報が「検閲」
を受けているのだなぁ～って思い出すのです。

さて本題に、「クールジャパン」元々は日本国外から熱狂的支持を受
ける日本のマンガやアニメ、ポップカルチャーを指して言われた言葉
ですが、現在は日本食やファッション、伝統工芸なども含めて言われ
るようになりました。

僕はあえてその原点「アニメ、ポップカルチャー」について書いてみた
いと思います。

というのも、ここ中国で日本の「アニメ、ポップカルチャーの威力」と
いうのは中国政府の反日教育以上に中国の若者にとって力強い影響力が
あります。

私は中国の市場調査も兼ねて、毎日地下鉄に乗って会社に行くのですが、
上海の中高生を観察しています。

友達とおしゃべりしている人もいますが、圧倒的に多いのは、スマホで
アニメ特に『ワンピース』『スラムダンク』『テニスの王子様』
『NARUTO』を見てる人が多くいます。

どれも集英社『週刊少年ジャンプ』で連載しアニメ化された作品ばかり
です。男性も女性ももっと言うと中高生以外でおそらく20歳以上だと
思える人も日本のアニメをスマホで見ています。
彼らは別に日系企業で働いている訳でも、熱狂的に日本が好きなわけ
でもないと思います。
ただ、アニメの作品が好きなんだと思います。

残念ながら、それは全て海賊版であり、日本的には違法な視聴方法なの
ですが、逆にこの海賊版のお蔭で、それこそ子供から二十歳過ぎの大人
まで浸透する「大衆文化」に成長したと言えます。

ここで面白い考察をご紹介します。
おそらく中国を語らせれば日本一と言えるだろう作家の遠藤誉さんの
著書『チャイナ・ナイン』からの引用なのですが、とっても面白いの
で、ご紹介します。

下記引用
☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★
日中友好平和協定も歓迎しない老人組にとっても、「まぁ、たかが動漫
なら・・・という気持ちがあったのだが、ここに大きな誤算があった。
社会主義国家中国にとって、アメリカ由来のカウンターカルチャーより
も、日本由来の「たかが動漫」の方がはるかに強烈な「民主主義の鐘を
鳴らす革命の道具」だったのである。
「たかが動漫」と思っていた日本動漫は子供だましのものではなかった
。そこには若者が生きていくための、多くのメッセージが込められてい
た。人生の夢、人類への愛、学校キャンパス内での恋愛と苦悩、友情の
大切さ、希望と絶望、あるいは素敵なファッションとときめく心、性の
開放、消費の喜び・・・・。あらゆる表現、あらゆる発想が、日本の動
漫の中には躍動していたのである。思春期を迎えた若者たちにとって
「生きていくための精神の糧」であり、人生の思考の道しるべであった
のだ。
　『チャイナ・ナイン』遠藤誉　著（P189-190）
☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★
引用ここまで

集英社ジャンプなんかはその典型的なもので、雑誌キーワードは「友情
」「努力」「勝利」。すべての掲載作品のテーマにこの要素または繋が
るものを最低1つ、必ず入れることが編集方針になっている事は有名で
す。

こういったテーマが国や政府や大人から押し付けれるのではなく、自然
と物語やキャラクターを通じてアニメや漫画をみた子供や大人に浸透し
ていく。
これほど効果的な外交が他にあるでしょうか？

日本のテレビ放送がある以上、中国だけに日本のアニメを見せないよう
にするなんてこと不可能かもしれませんが、もし仮に日中関係が最悪に
なれば、日本は核武装するよりも、中国に対してはアニメを見せない技
術を開発する方が、国防上有益かもしれませんｗｗ

僕もその一役買いたくて、中国で映像の制作会社を設立することにしま
した。設立当初は、アニメはできませんが、近い将来はオリジナルキャ
ラクターを映像化、MMD化して皆さんのお役に立って行きたいと思っ
ています！

「MMD」に関しては長くなってしまったので、またの機会でご説明し
ます。現在日本のアニメやサブカル文化、二次創作を語る上で欠かす
事のできない「ニコニコ動画」。
ネットの世界をほぼそのままリアル世界に再現した展示会イベント
「超会議２」に安倍首相が来場した事、ニュースでは知っている方も
多いかもしれませんが「超会議？なにそれ？」ってのが一般の方の感想
だと思います。

かなり長くなってしまったので、ニコニコ動画とMMDに関しては、
また時間がある時、詳しく書いてみたいと思います！

最後に、
クール・ジャパン推進するに当たって、予算がございましたら、日本国
内のフリーwifiスポットを増やすことご提案させてください！
外国人が「おお！これCOOL！」と思ったら、即Facebookで投稿できる
環境を整える事こそ、クールジャパンを世界に発信することに繋がると
おもいます！どうでしょうか？